今年の1月か2月頃からでき始め、最初は口内炎かなと思いながらも治らず、

たまに白く腫れ上がったり、中に泡のような感じのものを確認できたりや痛みも伴い、ストレスのせいかなと思っていました。
たまに白い腫れは治まり突起物だけが残りました。
しかし最近は徐々に大きくなり舌の一部のような色合いで腫れてきました。
触ると痛いです。
これはなんでしょうか?


A.こんにちは、安原歯科医院の安原豊人です。
お写真拝見いたしました。
部位的にブランダン=ヌーン嚢胞の可能性が高いです。
ブランダン=ヌーン嚢胞は、やや淡青色を呈した非常に軟らかい、限局性の腫瘤が舌下面に観察され、通常大きさは、小指頭大で、小児、年少者に好発するものです。
舌尖部の舌下面粘膜下に存在する小唾液腺、すなわちブランダン=ヌーン腺からの唾液貯留です。
原因は不明で、何らかの原因で導管が閉塞、破綻し組織中に唾液が貯留することにより形成されます。
症状は無痛性の腫脹、違和感を覚える程度で、症状に乏しいものです。
治療法としては、原因となった粘液腺を含め、嚢胞を摘出するのが一般的です。
粘液腺を含め切除した場合には再発はないが、嚢胞に対して切開を加え、排液をはかるだけであればしばしば再発するため、麻酔下にて摘出術を行うことが多いものです。
ただし、舌尖部は、感覚が鋭敏な部分なので、手術によってしばしば、痺れや違和感を生じるケースがあります。
そこで、手術以外の治療法として、OK-432嚢胞内注入療法を行うことがあります。
OK-432(ピシバニール)という薬剤を注入する方法です。
この薬は組織に無菌的な炎症反応を起こさせて、腫れを収縮させる作用があることから、がま腫の治療などに応用されています。
副作用として、発熱などがみられることがあります。局所麻酔で行われることが多いものです。
大きさによっては、2、3回行うことが必要になりますが、嚢胞内にこの薬を薄めた液を注入します。
http://homepage3.nifty.com/fukase/OK-432/index.html をご参考にされると良い
でしょう。
当院でもブランダン=ヌーン嚢胞やがま腫に対して積極的にOK-432嚢胞内注入療法を行っています。

口腔外科専門医 安原豊人

口腔外科専門医 安原豊人

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