左の奥の舌編扁桃のあたりに強い痛みがあります。

もう3週間くらいになりますが以前から痛かったり治ったりを繰り返してました。
いまは、焼けるような、ヒリヒリした痛みです。近くの歯科に行きたしたら(とりあえず口腔外科あり)
何かの加減で傷がつき(今は、傷らしきものはないが)
それが脳が覚えていてひどく痛むとの診断でした。
とりあえず、気になる歯を削って治しましたが、痛みがあります。
元々舌に力を入れてしまったり気になって舌の左を知らずに歯に押しつけてしまう事があり、舌の周りに歯の跡がある舌です。
先に書いたように、脳が覚えて痛みが増しているなんて事はあるのでしょうか?
セカンドピニオンを、受けた方が良いでしょうか?悪いものでは無いとの事ですが、
痛みもある為心配です宜しくお願い致します


A.こんにちは、安原歯科医院の安原豊人です。
お写真拝見いたしました。
舌の損傷などの明らかな原因がなくても痛みが生じることがあります。
脳の神経回路の変化が影響していることが最近の研究でわかってきました。
国際疼痛学会が「第3の痛みのしくみ」として提唱しているもので、「痛覚変調性疼痛」と呼びます。
痛みの発生は従来二つのタイプで説明されてきました。
一つは、怪我や炎症で組織が傷つき、痛みの信号が出て起きる「侵害受容性疼痛」。
もう一つは手術や事故、ウイルスなどで神経が損傷して起きる「神経障害性疼痛」です。
しかし、どちらにも当てはまらない痛みに苦しむ人は多く、痛む部位を調べても原因となるような異常は見つからず、これまでの医療の中であいまいな位置づけになっていました。
国際疼痛学会が2017年に、様々な要因で脊髄(せきずい)から脳にかけた痛みを生み出す神経回路が変化し、痛みが生じたり、痛みに過敏になったりするというしくみを提唱しました。
この痛みは、痛みへの恐怖、不安、怒りやストレスといった社会心理的な要因が大きく関係するのが特徴で、それらの影響で、神経回路が変化し、痛みを長引かせ、悪化させていると考えられています。
トリプタノールという薬が第一選択です。
痛みが続くようなら、受診されることをお勧めいたします。

 

口腔外科専門医 安原豊人

口腔外科専門医 安原豊人

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