ただ違和感があるだけで痛みが無い為、いつからあったのか定かではありません。
おそらく5日間は経っているかなと…
今後様子見て治るものなのか、良性悪性どちらなのかを早めに分かると助かります。
宜しくお願い致します。
A.こんにちは、安原歯科医院の安原豊人です。
お写真拝見いたしました。
良性のものの可能性が高いです。まずはご安心ください。部位的にブランダン-ヌーン嚢胞の可能性があります。お近くの口腔外科を受診されることをお勧めいたします。
ブランダン-ヌーン嚢胞は、やや淡青色を呈した非常に軟らかい、限局性の腫瘤が舌下面に観察され、通常大きさは、小指頭大で、小児、年少者に好発するものです。
舌尖部の舌下面粘膜下に存在する小唾液腺、すなわちブランダン-ヌーン腺からの唾液貯留です。
原因は不明で、何らかの原因で導管が閉塞、破綻し組織中に唾液が貯留することにより形成されます。症状は無痛性の腫脹、違和感を覚える程度で、症状に乏しいものです。
治療法としては、原因となった粘液腺を含め、嚢胞を摘出するのが一般的です。粘液腺を含め切除した場合には再発はないが、嚢胞に対して切開を加え、排液をはかるだけであればしばしば再発するため、麻酔下にて摘出術を行うことが多いものです。
ただし、舌尖部は、感覚が鋭敏な部分なので、手術によってしばしば、痺れや違和感を生じるケースがあります。
そこで、手術以外の治療法として、OK-432嚢胞内注入療法を行うことがあります。
OK-432(ピシバニール)という薬剤を注入する方法です。この薬は元々、免疫力を高める薬ですが、組織に炎症反応を起こさせて、腫れを収縮させる作用があることから、がま腫の治療などに応用されています。
副作用として、発熱などがみられることがあります。局所麻酔で行われることが多いものです。大きさによっては、2、3回行うことが必要になりますが、嚢胞内にこの薬を薄めた液を注入します。
通常ブランダン-ヌーン嚢胞に関しては、健康保険はききませんが、 http://homepage3.nifty.com/fukase/OK-432/index.html をご参考にされると良いでしょう。当院でもブランダン-ヌーン嚢胞やガマ腫に対して積極的にOK-432嚢胞内注入療法を行っています。